したまち

きょうは浅草 新御徒町へと行って来た
はっきり言って あまり行かない町


浅草で入ったドトールに腰掛けているのは 8割がお年寄り


新御徒町の駅を降りて 目指すは風鈴屋
すぐにみつけられず 出来かけの竹のざるを 表でかたしているおぢさんに訪ねる


「ああ、、それなら、、」と おぢさんが言いかけたところで ちがう家から出て来たおばちゃんが
わたしの背後から「それなら こっちよ」と 声を掛ける


ピンクのかっぽう着 あてっぱなしのパーマ
小走りしながら「おしりあい?(風鈴屋)」と聞く

わたしも歩幅を合わせながら「いえ はじめてです」と言う

「なら 裏口じゃないわね ああ そこ そこのちょうちんの隣よ」おばちゃんが指をさす


「ありがとうございました」と頭を下げて 上げる頃にはもう おばちゃんの姿は半分路地に隠れていた


入った風鈴屋のだんなはおしゃべり好きで とにかく 話はいろいろなところに発展する
風鈴の話から 上野の西郷さんの話 日本橋の話 職人の話 戦国時代の話 風水の話、、、

「工場は別のところにあるけれど すぐにできるように 奥に釜を作ったんだよ みる?」と 言うので
もちろん みせてもらった

で わたしに
「東京を離れちゃだめだ もの作るならだめだよ こうね〜はきがなくなる 安心しちゃうのんびりしちゃう だからね だめ」と言っていた

店を出て振り返る
商店街はひっそりとしていた